今回は、所得税改正と住宅ローン減税
への影響についてお伝えします。
※『建時診断』ツールは、2020年所得税
改正に対応済みです。
改正後の所得税の計算仕様に準じて、
住宅ローン減税の計算を行っています。
■まずは、住宅ローン減税の復習からです。
住宅ローン減税で戻ってくるお金は、
3つの項目の中で最も少ない額です。
❶住宅ローンの年末残高の1%
❷所得税全額+住民税の一部*
❸建物価格の2%(1/3)
*:所得税の課税所得の7%
(最高136,500円)
10年間は、❶と❷を比較
11~13年目は、❶~❸を比較
上記のことから所得税が関係していること
がわかります。
■では、今回の所得税の改定についてです。
改正内容は、以下の4点です。
(1)給与所得控除の引き下げ
(2)基礎控除の引き上げ
(3)所得金額調整控除の創設
(4)配偶者・扶養親族等の合計所得
金額要件等の見直し
項番(1)と(2)について、解説します。
(1)給与所得控除の引き下げ
給与所得控除は、所得税計算で収入金額
から引かれる額ですが、一律10万円引き
下げられるます。
(2)基礎控除の引き上げ
これまで一律38万円でしたが、
最大48万円に引き上げられます。
■2020年所得税改正のポイント
(1)給与収入が850万円以下の場合は、
給与所得控除が10万円減少し、基礎控除
が10万円増加していますので、改正前後
では変化がないことになります。
(2)850万円を超過する場合は、23歳
未満の扶養親族がいる等所得調整控除の対
象者以外は、負担が増えることになります。