今回は、親が現金で建替えをした方が得か、あるいは
子が贈与を受けて建替えをした方が得かということに
ついて、お伝えします。
親が現金で建替え?子が贈与で建替え?
■まずは、相続税がかからない場合についてです。
この場合は、どちらを選択してもかわりません。
事例)母親と子ども2人。土地:倍率方式(固定資産評価額)、
建物:3,000万円の建替え (母親の現金は1,000万円の為相続税なし)
❶親が現金3,000万円で建替え
土地:固定資産評価額×評価倍率
=646.8万円×1.1=711.48≒711万円
小規模宅地等の特例で、711万円×0.2 ≒142万円
建物:建築価格×0.6=3,000万円×0.6=1,800万円
(⇒最終的には再建築価格の2割)
基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人=4,200万円
∴現金>基礎控除–(土地+建物)
=4,200万円-(142万円+1,800万円)=2,258万円で相続税発生
❷子供が3,000万円の贈与を受けて建替え
土地:上記❶と同様: ≒142万円
建物:住宅資金贈与1,200万円+相続時精算課税制度1,800万円
∴現金>基礎控除–(土地+贈与(相続時精算課税制度))
=4,200万円–(142万円+1,800万円)=2,258万円で相続税発生
■次に相続税がかかる場合ですが、この場合は、土地、建物、現金等の
資産から相続税の計算をして、どちらが有利かを確認する必要があります。
まずは、「相続診断」を行い、相続税の額を確認したうえで、親が現金で
建替えをするのが有利か、子が贈与を受けて建替えを行うのが有利かを
実際の資産を確認したうえで判断し、最適な手続きを検討する必要が
あります。
以下の「相続診断」に関する「住宅FP講座」をご覧ください。
FP02:相続がわかれば新築価格を高くできる!
FP07:相続税の基礎控除額、住宅への影響をしっかりと伝える!
FP08:相続税の土地評価額、賃貸と新築で評価額が変わるのはなぜ?
FP10:現金がいくらあると相続税がかかる
FP11:建替え6ケースから最適な相続税対策を考える
FP13:築30年の家屋、相続税評価額はゼロではない
FP21:相続診断の効果
FP25:小規模宅地等の特例
FP28:住宅資金贈与の改定井
FP30:知っておきたい路線価図の見方
FP31:知っておきたい相続税
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一般社団法人建設雇用促進高度職業訓練アカデミー
ACGIA 代表理事 大高英則
(CSI総合研究所 代表)
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